消化器領域で症例を積みたい先生へ

病院内で測定できない項目の場合には採血管を外注検査に提出します

ベテラン看護師ほどスキルに長ける

採血室の入り口には受付があり、患者さんはまずここに診察券や検査伝票を提出します。受け付けが済むと、患者さんの診察番号や検査項目を示すバーコードのシールを貼られた血液採取用の試験管(採血管)が自動的に用意されます。

検査内容によって、血液が固まらないようにしなくてはならないもの、反対に血液の一部を固めて上澄みを採取するものなどがありますので、用途に応じて何種類もの採血管がストックされています。

採血室には看護師あるいは検査技師が待機していて、順番に患者さんから採血を行います。駆血帯と呼ばれるゴム製のバンドで上腕部をしっかり縛り、アルコール消毒を行った後、通常は肘の内側の静脈から採血をします。

技術の上手い・下手は看護師や検査技師の経験数で決まりますが、血管の細い患者さんや皮下脂肪の厚い方、血管が硬化している場合などでは、1回の針刺しで血管に当たらず、何度も針刺しをしなければならないこともあります。採血が終わると、針穴に小さな絆創膏やアルコール綿球が当てられますので、血が止まるまで自分でしっかりと押さえます。

採血管は速やかに血液検査室に運ばれます。採血管に対応する検査装置にセットすると、バーコードの情報が読み取られ、機械によって採血管が血液が採取されて自動的に計測が始まります。

検査の結果は直ぐに診療端末で閲覧できるようになりますが、病院内で測定できない項目がある場合には外注検査機関に採血管を提出しますので、結果が分かるまでに時間がかかることになります。検査後の残りの血液は、検査項目の追加などに備えて一定期間冷凍保存された後、医療廃棄物として処理されます。

 
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